中傷と陰謀 アメリカ大統領選狂騒史

中傷と陰謀 アメリカ大統領選狂騒史

p.97 極端な主張というものはわかりやすいうえ、複雑な要素を捨象するのてストレートに伝わり、かつ正論であるように思われる。そして、それをいう人間を正直で尊敬すべき人間に思わせる効果がある。

p.112 現実が変化するスピードは加速度的に速くなり、あらゆるものが日々めぐるましく変わっている。民意もしかりだ。もはや自分の主義主張を後生大事に守っている時ではない。現実を動かすためには、現実に合わせて自分が変わらなければならない。それは好きとか嫌いとかの問題でも、正しいとか間違っているとかの問題でもない。本当に現実を変える気があるのかどうかという問題だ。だからこそ、ジョンソンのような古いタイプの政治家でも、最も汚い「ひなぎく」を使うのだ。

大衆が望んでいること、大衆の反応、政治家の本質、ひいては人の本質と言えるところまで外挿できそうな表現があり好感が持てた。内容も理解可能。文章も分かりやすい。政治を見る目がこれで変わる。露出する際の心構えとしても大変役に立つ。読んでよかった。

評価:★★★★★

「中傷と陰謀 アメリカ大統領選狂騒史」への1件のフィードバック

  1. 話しのレベルを下げるつもりではないのでお許し下さい。
    今こちらではキムタクのドラマで「CHANGE」というのをやっています。ドラマのタブーである「政治」を扱っているのですが、どうして題名が「CHANGE」なのか・・・と感じていました。

    まさか、「本当に現実を変える気があるのかどうかという問題だ。」から来ている?

    大阪の府知事が「買い物のレジで、手持ちの金じゃ足りないからカゴの中の商品で買わないでいいものを選ぼうとしている・・・」と例えました。もうツケで買い物はしないと言って、選挙に通っているので、いや、これとこれはまだツケで買ってくれという議論を彼にするのはおかしいのでは・・・
    いつから、どうしたら手持ちの金だけで買い物ができるのかを考えるべきで、それは・・・だからできない、という議論は無用なのでは。
     うちの子のお小遣いを下げられないし、今年も・・・が欲しいって言うから、またツケといて・・・をやめるかどうか。

    「本当に現実を変える気があるのかどうかという問題だ。」私も銘記したいと思います。

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