目的:文書管理システムとしてのAlfrescoを試す環境を作る。
副目的1:何度でも気軽に環境再構築したい
背景:通常の共有フォルダで複数の人が文書をやり取りする際にどれが最新バージョンか分からなくなったり、不用意に文書が移動・削除される可能性があるが、いつ何が起きたか分かりづらい。削除や移動の履歴も取れるように文書のバージョン管理をしたい。代表的なものはMicrosoft SharePointだがベンダーロックインされたくないのでオープンソースを探してみたところAlfrescoのコミュニティーバージョンが一番良さそう。先ずは使い勝手を試すために仮想環境に設定。
Mac上のVMWare FusionにCentOS 6.3 + Alfresco Community 4.2bをインストールするまで。
VMWare Version, 5.0.1
CentOS 6.3 64bit版
Alfresco Community, Version 4.2b
さあ、どれぐらい時間がかかるか。
先ず、CentOSをダウンロード。フルパッケージは合計5.4GBと大きいので、200MBと一番小さくて済むネットインストール版をダウンロード
http://ftp-srv2.kddilabs.jp/Linux/packages/CentOS/6.3/isos/x86_64/
CentOS-6.3-x86_64-etinstall.iso 06-Jul-2012 19:14 200M
これをダウンロード(30秒)
VMWare Fusionを起動し、ファイル > 新規作成…を選択して新たなVirtual Machineを作成
“ディスクを使用せずに実行”を選択
“ディスクまたはディスクイメージを選択…”をクリック
先程ダウンロードした”CentOS-6.3-x86_64-netinstall.iso”を選択
Linux, CentOS(64ビット)を選択
ファイル名はそのまま
起動したらそのままReturm
メディアのテスト→スキップ(カーソルキーとReturnキーで選択・決定)
言語選択→英語のままでOK(日本語選んでもどのみち日本語表示されない)
キーボード→US(キーボードが日本語版の人はJP106を選択)
インストール方法→URL
IPの設定→そのまま
URLの入力→
ftp://ftp.riken.jp/Linux/centos/6.3/os/x86_64/
と頑張って打ち込む
基本ストレージデバイス
上書きの確認画面で「はい。含まれていません。どのようなデータであっても破棄してください。」を選択
ホスト名→そのまま
タイムゾーンの設定画面→そのまま
rootのパスワード→自分なりに決めて入力する。弱いパスワードの場合は注意されるが無視。
パーティション設定画面→「Use All Space」を選択
フォーマット確認画面→「Write changes to disk」を選択
インストール構成の選択画面→デフォルトのまま(Minimal)→ここで5分程かかる
CentOSのインストールの完了。「再起動」のボタンをクリックし再起動
再起動終了。ここまで11分。
ここから先は日本語表示させたり、コピペが出来るようにするためにMacのTerminalからCent OSにtelnet接続できるようにする。
後でwgetも必要なのでtelnet-serverとwgetをインストール
yum -y install telnet-server wget
インストール直後はサービスが無効。その箇所を解除するため disable = yesをnoに書き換える。
(viエディタの使い方:閲覧モードでのhjklキーがそれぞれ←↓↑→というカーソル移動。xでカーソル場所の一文字削除。iで挿入モードに入って文字を打ち込み、ESCで挿入モードを抜けて:wqでファイル更新(w)、終了(q))
vi /etc/xinetd.d/telnet - disable = yes + disable = no
ユーザーを作成し、パスワードを設定してメモしておく(ここでは仮にtoshというユーザー名にする)。更に外からアクセスできるように(NATなので大丈夫でしょう)。
useradd tosh passwd tosh chkconfig --level 2345 iptables off
ifconfigで表示されるip addressをメモ(仮に172.16.203.128だったとする)し、システムをアップデート(ここで3分ほどかかる)。
ifconfig yum -y update
カーネルもupdateされるので再起動
reboot
MacのTerminalを起動し、先程作ったユーザー名(ここではtosh)で先程メモしたアドレス(ここでは172.16.203.128)に接続しPasswordを聞かれるので先程passwdで作ったパスワードを入力。
telnet -8 -l tosh 172.16.203.128
これでMacのTerminal上で操作できるのでコピぺもし放題、日本語も正常に表示される。
下記をそのままTerminalにコピペすれば上手く行くはずです。TABキーを使った文字補完を上手く使えば長いファイル名も楽です。
例えばchmod +x aと打ってTABキーを押せば後は補完されます。
su -でルートに入り、Alfrescoのインストーラをダウンロードし、実行権限を与え、実行します。
[tosh@localhost ~]$ su - Password: [root@localhost src]# wget http://dl.alfresco.com/release/community/build-04480/alfresco-community-4.2.b-installer-linux-x64.bin [root@localhost src]# chmod +x alfresco-community-4.2.b-installer-linux-x64.bin [root@localhost src]# ./alfresco-community-4.2.b-installer-linux-x64.bin
Alfrescoのインストールが始まります。
インストール言語の選択→[6]日本語を選択, 6を押してEnter
メモリが足りないと出てくるが無視して[Enter]
インストールの種類→[1]簡易を選択, 1を押してEnter
インストール先フォルダ→デフォルトのまま
管理者パスワード→設定してメモしておく
サービスとしてインストール→yを押してEnter
続けますか→yを押してEnter
ここで7分ぐらいかかる。100%に達してから結構待たされるのでゆっくり待つ
ブラウザから先程ifconfigでメモしたCentOSのipアドレスにポート番号8080でshareフォルダに
http://172.16.203.128:8080/share
としてアクセス。
初回アクセス時は何故かえらく待たされる(5分!)
ログイン画面が出れば成功!
以上35分!
ログイン画面が出るのでadminと入力し
先程設定したパスワードでログイン
出来上がったVirtual Machineのサイズは4.67GB
オープンソース徹底活用 Alfrescoによるドキュメント管理入門
奥野 章人 (著)
参考:文書管理システムとして使うのに必要な使い方。
1. ユーザーとグループの設定方法
2. 文書を入れておくフォルダーの2つの設定方法(レポジトリとサイト)
3. デスクトップに読み取り専用の共有フォルダとして表示する方法(FTPとCIFS/SMB)
4. Alfresco上のバージョン管理されたファイルを直接Word, Excel, Powerpointで読み書きする(オンライン編集機能)
5. メール送信設定
Good Luck!