マラソンは毎日走っても完走できない
―「ゆっくり」「速く」「長く」で目指す42.195キロ (角川SSC新書)
小出 義雄
こんな本を読む時が来るとは。出会いに感謝。良い本だった。肥満で走ることさえままならない状態からフルマラソンまでの道筋がコンパクトに面白く具体的にまとめられている。著者はQちゃんことオリンピックで金メダルをとった高橋尚子さんを育てた名物監督の小出さん。そういえばオリンピック直前に出版された本のあとがきが優勝したオリンピックのレース展開と酷似していて驚愕したのを良く覚えている。教えるのが上手な人は文章構成能力も高いのかなと思った次第。以下備忘録。
p.14 ひとつは、特に太っている人やランニングビギナーに向けた「体の準備」について。
p.18 ウォーキングメニュー
p.28 1週間に1日は「脚つくり」をする
出来れば1週間で3日は練習日がほしい
土曜日 20分ウォーミングアップ、全力1キロ、5分ジョギング、全力1キロ(、クールダウン)
日曜日 90分ジョギング
月曜日 20分ジョギング
水or木曜日 20分ジョギング
p.35 きつい練習をした翌日は、足を完全に休めるよりも軽めの練習をしたほうが疲労もほどよく取れて、脚つくりも進んでいくのです。
p.40 人間の体は、どんなに鍛えた筋肉も、1週間も使わなかったら2分の1まで衰えてしまう。心肺機能も刺激を与えなければ、2週間でなにもやっていないのと同じ状態になってしまう。トップアスリートだって、1ヶ月も運動をしなければ「ただの人」です。
練習は続けなければ意味がありません。続けるためには頑張り過ぎないこと。その意識がないと長くは続きません。
p.48 姿勢の良いフォームを心がけるポイントは、頭のてっぺんが真上に引っ張られているイメージを持つこと。
p.49 おへそを前に出すように意識して走ってみると、脚が自然と前にでて、ふっと体が進みます。
p.78 目線は3メートル先へ
p.83 脈拍で練習量を調整する。「138ー(年齢÷2)=目標心拍数(ジョギングのペース)」
※ POLARハートレートモニターの説明書より
20才 40才
最大心拍数(HRmax) 200 180
高強度(80-90%) 160-180 144-162 最大運動能力を高めます
中強度(70-80%) 140-160 126-144 有酸素運動能力を高めます
p.86 練習日誌をつける
p.99 インターバル走を使った練習で、もっとも短時間で効果的に負荷をかけられる方法が、坂道インターバル走です。
坂の下がスタート地点。まずは、上りを「全力」で走る。そして坂を上りきったらUターンして「ジョギング」で下りてくる。これで1せっと。坂を下りきってスタート地点に戻ったら、休むことなくまた「全力」で上っていく・・・。
この上り下りを、自分の走力に合わせて繰返します。正直言って、かなりきつい。100メートルの坂なら10本、200メートル以上の坂なら5〜10本程度。それくらいが、効果的に筋肉を鍛える本数の目安でしょう。
p.110 練習スケジュールを組む(具体的な長期スケジュールが記載されている)
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